不動産の仲介と不動産買取の違いとは？

不動産を売るときの方法には「不動産仲介」と「不動産買取」があります。ここでは両者の違いについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを挙げながら解説していきます。不動産の売り方で迷っている方はぜひ参考にしてください。

不動産仲介とは

不動産仲介とは、不動産会社に依頼して、家や土地など不動産を買ってくれる人を紹介してもらう売却方法です。家であれ土地であれ、不動産は高価な買い物になることが多いので、個人で情報を集めたり宣伝を行い条件に合う買い手を見つけるのは大変です。

そこで、売主の依頼を受けた不動産会社が、自社のネットワークを生かしながら情報収集や宣伝を行い、売主に代わって不動産の買主を探します。

不動産の買主探しをプロに依頼する売却手法‥それが不動産仲介です。

不動産仲介のメリット

売却時の価格を自由に設定できる

不動産仲介のメリットの一つは、不動産の売却時の価格を自分で自由に設定できることです。不動産買取では不動産会社の査定価格に従うことになりますが、仲介の場合は自由に価格がつけられます。その結果、買取よりも高めに売れる可能性が高まるのがメリットです。

買主を早く見つけられる

不動産会社は不動産取引のプロです。自社のネットワークや情報収集力、宣伝力などを駆使して、市場に向けて広くアピールすることができます。その結果、個人で買い手を探す場合より、早く買主を見つけることが可能です。

書類作成や手続きの手間が省ける

不動産売買取引では、様々な書類作成や手続きを行う必要があります。個人取引の場合はこれをすべて自分でやらなければなりませんが、不動産仲介にすれば、書類の作成や各種条件の調整などもすべて不動産会社にお任せすることができ、手間を省くことができます。

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不動産仲介のデメリット

仲介手数料が必要

不動産仲介を利用して買主が見つかった場合、不動産の売却金額に応じて不動産会社に仲介手数料を支払わなければなりません。その結果、個人売買に比べて売却利益が減ってしまいます。ただし仲介手数料は成功報酬なので、買主が見つからなければ支払う必要はありません。

複数の会社に依頼できない場合がある

不動産会社との契約によっては、複数の会社に仲介を依頼できない場合があるのもデメリットもです。例えば、ある会社と「専属専任媒介契約」を結んだ場合は、契約を結んだその会社以外の会社に仲介を依頼できなくなるほか、個人売買の交渉も不可となります。

売却まで時間がかかるケースも

不動産仲介は個人売買と比較すれば早く買主が見つかる可能性がありますが、売却時の価格を売主が自由に設定できる分、買い手がなかなか見つからず、不動産買取より売却までに時間がかかるケースがあります。

不動産仲介に向いている人は？

不動産仲介の一番の特徴は、売却時の価格を自分で自由に設定することができ、その結果、高く売れる可能性があることです。よって、「時間をかけてもいいから、少しでも高く売りたい」という方に不動産仲介は向いています。築浅物件や立地条件の良い不動産など商品力の高い不動産を売却する場合も、仲介を選んだ方が高く売れる可能性が高いでしょう。

不動産買取とは

不動産買取とは、売却したい不動産を「不動産会社」に買い取ってもらう売却方法のことです。まず最初に不動産会社に物件の査定を依頼し、不動産会社が査定結果に基づいて金額を提示し、依頼者が納得すれば買取が成立します。仲介ではない売買には個人売買もありますが、不動産買取における取引相手は個人ではなく不動産会社です。

不動産買取のメリット

スピーディーな売却が可能

不動産買取のメリットの一つは、短期間で売却し現金化できる可能性が高いことです。不動産買取は仲介とは異なり、買主を探すための宣伝活動を行う必要がなく、すでに買主(不動産会社)が決まっているため、スピーディーに取引を進めることができます。結果、早く現金化できるというわけです。

仲介手数料がかからない

不動産仲介では必要な仲介手数料がかからないことも、不動産買取のメリットです。不動産仲介では不動産会社に仲介手数料を支払うため、その分の利益が減ってしまいますが、仲介手数料が不要な不動産買取では仲介手数料による利益減はありません。

周囲に気づかれず売却できる

上述しましたが、不動産買取では買主を見つけるために宣伝広告を出す必要がありません。不動産を買い取るのは不動産会社と決まっています。そのため、周囲に気づかれることなく売却することが可能です。隣近所に売却を知られたくない場合は不動産買取が適しています。

不動産買取のデメリット

仲介より売買価格が低くなる

不動産買取のデメリットの一つは、仲介に比べて売却価格が安くなる可能性が高いことです。不動産買取では仲介の場合のように売主が自由に価格を設定することはできず、不動産会社が出す査定額に従う必要があります。そのため、査定額より高く買い取ってくれる人がいたとしても、その機会を逃してしまうことになり、売却価格が安くなります。

戸建てや土地は売却できない可能性がある

買取の対象になる物件は不動産会社によって違いますが、一般的に不動産買取の対象として多いのはマンションと言われています。戸建てや土地は買い取ってから再販するまで手間も時間もかかるため、よほど条件のいい物件でなければ敬遠しがちです。そのため、買取では戸建てや土地はスムーズに売れない可能性があります。

不動産買取に向いている人は？

不動産買取に向いているのは、なるべく早く時間と手間とコストをかけずに、また周囲に気づかれることなくマンションを売却したい人です。マンションに関しては直接買取の実績のある不動産会社が多いので、条件に合う良い業者も見つかりやすいでしょう。